健康長寿連続講座第2回「健康長寿はお口の衛生から」
「健康は健口からやってくる」
よりよく“たべる、くらす、いきる”ために
大阪大学大学院歯学研究科 口腔分子免疫制御学講座
予防歯科学分野 教授 天野 敦雄
古くから「くちは健康の入り口、魂の出口」と言われております。口は、食べる、呼吸する、しゃべる、表情表出など、色々な機能を担う器官であり、人生を通して我々の毎日を豊かにしてくれています。健康長寿の3本柱は「食べる」、「運動」、「社会参加」です。この3本柱を口の健康(健口)が支えています。美味しく食べ、快適に暮らし、健康に生きる健康長寿のために、健口は欠かせません。
「50歳を過ぎたら粗食はやめなさい」と言われています。低栄養が老化を早めるのです。「噛めない」→「柔らかい食品」→「噛む機能の低下」→「食欲の低下」の悪循環に陥ると虚弱(フレイル)への坂を下り、寝たきりに向かいます。
口の不健康からやってくる病気がたくさんあることが判ってきました。人類史上最大の感染症である歯周病は、「口」の健康と全身の健康をおびやかします。日本人成人の歯周病罹患率は世界トップレベルです。歯周病は歯を無くし、「口」の機能を損なう最大の原因であるとともに、不快な口臭は社会性をも危うくします。
さらに歯周病は心臓病、動脈硬化、糖尿病、肥満などの生活習慣病の発症・悪化に関係するばかりではなく、関節リューマチ、早産、低体重児出産などの原因になっていることが判ってきました。
たくさんの高齢者の方が歯周病によって入れ歯となっている日本では、歯周病は単なる「歯の病気」ではありません。今日のお話では、歯周病についての知識を深めて頂き、「口」の健康のみならず、全身の健康増進に役立てて頂きたいと思います。
「健康は健口からやってくる」
よりよく“たべる、くらす、いきる”ために
大阪大学大学院歯学研究科 口腔分子免疫制御学講座
予防歯科学分野 教授 天野 敦雄
古くから「くちは健康の入り口、魂の出口」と言われております。口は、食べる、呼吸する、しゃべる、表情表出など、色々な機能を担う器官であり、人生を通して我々の毎日を豊かにしてくれています。健康長寿の3本柱は「食べる」、「運動」、「社会参加」です。この3本柱を口の健康(健口)が支えています。美味しく食べ、快適に暮らし、健康に生きる健康長寿のために、健口は欠かせません。
「50歳を過ぎたら粗食はやめなさい」と言われています。低栄養が老化を早めるのです。「噛めない」→「柔らかい食品」→「噛む機能の低下」→「食欲の低下」の悪循環に陥ると虚弱(フレイル)への坂を下り、寝たきりに向かいます。
口の不健康からやってくる病気がたくさんあることが判ってきました。人類史上最大の感染症である歯周病は、「口」の健康と全身の健康をおびやかします。日本人成人の歯周病罹患率は世界トップレベルです。歯周病は歯を無くし、「口」の機能を損なう最大の原因であるとともに、不快な口臭は社会性をも危うくします。
さらに歯周病は心臓病、動脈硬化、糖尿病、肥満などの生活習慣病の発症・悪化に関係するばかりではなく、関節リューマチ、早産、低体重児出産などの原因になっていることが判ってきました。
たくさんの高齢者の方が歯周病によって入れ歯となっている日本では、歯周病は単なる「歯の病気」ではありません。今日のお話では、歯周病についての知識を深めて頂き、「口」の健康のみならず、全身の健康増進に役立てて頂きたいと思います。